水俣の歌よまれたる陛下思はず我は手を合わせけり
我が家の門先掃きて清めたる今は亡き人恋しかりけり
お参りもせず帰りたる神社かな
ひたすらに我が子の帰り待ちつつありぬ
爪切られモモしょんぼりとしてるかな
かしこい猫よちんまりとストーブの前に座りおり
高尾山行きて帰りし子の土産有難く我仏壇に上ぐ
消費税8%で生きれるか
明日のこと皆目わからぬ日をすごし
子の帰り待ちつつあれば虫の鳴く
暑き日の帰りの遅き夕暮れはひたすら無事を祈るのみなり
森林につづく窓辺を走るように駆け抜けてゆきし人影をみし
云わなくてよいこと云ひしを少し悔い
ただ一人残りし友に去られけり
カーテンが動くとモモを想いけり
あすも傘あさっても又傘マーク外に出られぬおのれか
四時ごろか時計をみればまだ二時なり
高倉健死んでやることみな忘れ
映画みる能力も我失せしかな
不肖の子それでも許すおやじかな (春雷にきも座りおり不肖の子 永治)