マキシミリアン美術館で

いくつか気に入った作品を。

初々しい若さが麗しい聖母像。逆にキリストはずいぶんしっかりした顔をしている。

実際にいたら邪魔だろうなと思うくらい天使が足元にいる。蹴とばしそうだけど、羽根がついているから飛べるんだろうな。

この美術館にはいくつかヘラクレス像があって、思いっきりぶん殴る仕草が見ていてつらい。躍動感はあるけど。

これもそう。こん棒もって偉そう。男性器が削られている。意図的なのか、偶然か。

中庭のヘラクレス。これでもかっという感じで殴っている。個人的には子供に見せるには教育上よくないんじゃないかと思ってしまう。

慈愛に満ちたマリア像で気分を直す。顔も手もやや稚拙な像だが、こういうのが私は好き。イエスも子供らしくてかわいい。1420年ころ、作者不明、テラコッタ製。

ドミニコ修道院にあったキリスト像。1520年ころのもので作者不明。修道士が造ったのかな。

聖カタリナ像は1440年の「作家もの」。Hans Multscherという彫刻家の作品。

他にもいろいろあったけど、心を引かないとスルーしてしまう。だんだん贅沢になっているのかも。

兵器庫の柱頭

アウクスブルクのローマ博物館があるのはかつて兵器が置かれていた建物だが、その前は穀倉だった。建てられたのがいつだったのか調べてもよくわからない。

兵器庫に改築されたのは17世紀初頭だが、内部の壁面に残る装飾はそれより古いはず。

ライオンのような人のような。

髭がびよんと伸びてるおじさん。

中世の道化のように見える。それとも兵士かな。

ただこういう細かい細工を見ると、それほど古くはないかな、という気がする。

寓話的なものはないけど、表情が面白い。

以前はキリスト教美術や建築がやたら好きで、かなり専門的な書籍を集めていたが、もうネットでなんでも調べられるし、タダでEbookもダウンロードできるからと全部処分してしまった。ちょっともったいなかったかなとも思うけど、最近はもうドイツ語も積極的に読もうとしてないからまあ仕方ないな。荷物にもなるしね。

アウクスブルクで美術館をはしご

アウクスブルクでは日曜日は大半の美術館がタダになる。前から行きたかったのだが、ついついのびのびにしていた。ハイキングにはいまいちの天気なのと、この週末クリスマスマーケットも始まったのもあり、ようやく足を延ばす。

まずは古代ローマ博物館。10時ジャストに着いたらまだ建物が開いておらず、通り過ぎてしまった。おかしいなと思い、戻ったら扉が開いていた。

かつてローマ人の駐屯地だったアウクスブルクで発見された諸品を中心に古代ローマに関する展示がされている。小さいけどなかなか見ごたえのある博物館。

牛車で運んでいるのはワインだろうか。ワンコが乗っているのがかわいい。

この美術館が入っているのは17世紀初めに建てられた兵器庫。なかなか荘厳な建物。

いろいろ読まなくてはならなかったので、すでに少し疲れた。でも今日はもう一軒いかねば。

クリスマスを控えてあちこちに売店や子供の遊具が設置されている。ただ朝のうちは閉まっている店が多いし、人出もないのでうら寂しい。

ワンコ連れのグループに行き当たる。

さて、アウクスブルクの歴史や美術に関する収集物が詰め込まれた、マキシミリアン美術館。

私の好きなキリスト教美術。落ち着いた展示で見やすい。人もいないし。

あまり古いものはなかったが、展示されている場所がよい。美術館ができたのが1855年、建物自体は15世紀に建てられた貴族の屋敷だそうだ。

こういう建築物が個人の所有にならず、公共の博物館として利用されているのが素晴らしい。

アウクスブルクは水力発電の町だそうで、それに関する機械の模型がわんさと。奥の方で係の人が展示を見ていたカップルにあれやこれやと説明していた。ちらっと私の方を見たので、捕まったら大変だ(正直もうあまり頭を使いたくないという心境だったので)と思い、そそくさと別の部屋に。

金や銀の収集品、金貨。銀貨も有名らしいが、興味がないのでほとんどスルー。

銀製の家具があったが、どんだけ重いのだろう。重さは書いてなかった。

こういうのも螺旋階段と呼ぶのかな。木と鉄、漆喰の組み合わせ、優雅な曲線。

階段を降りたらロッカーの場所に。荷物を出して帰ろうとしたら、係の人が中庭の奥に銀器の収集がありますと教えてくれた。

時計は私の好きなオブジェクトではあるが、もうお腹いっぱい状態で集中して見れなかった。

美術館を出て、クリスマスマーケットが開かれている広場まで歩く。

ツリーの飾りはとてもシンプル。

駅までバスかトラムに乗りたかったが、歩いた方が早いので歩いてしまう。この時点で12時半、でも夕方みたいな空で、さっさと家に帰りたくなる。